【謎サークル】京都大学 『雪だるまプロ』

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そんなところ見てるの!?制作者の視点の変化とは?

 

―――映画を作り始めてから、見るポイントも変わってきましたか?

 

さくさん

「例えば照明をやっていらっしゃる方は特に、だんだん“映画の中の照明”がどこにあるのかを考えるようになるとか…」

 

―――映画の中の照明、とは…??

 

さくさん

「例えば、人物の顔の右側だけが光っているときに、“どこに照明を置いたらこんな風に見えるのか”、ということを考えたり、あるいは照明の色に関して、“なるほどこんな組み合わせがあるのか”と考えるようになった、という先輩方がいらっしゃいますね。」

 

―――なるほど。さくさんご自身はいかがですか?

 

さくさん

「あ、私はまだそこまで習熟していないので、まだ面白さだけで見てしまうところはあるのですが…。でも、最近は音が気になるようにはなったかもしれないです。例えば車が横切るシーンの時に、右から左にパーンって音が動いたりするじゃないですか。ああいうのに少しは気づくようにはなった気がします。」

 

―――細かな音声の気づき、素晴らしいです…!あやねーるさんはいかがですか?

 

あやねーる

「これは結構あるあるなのですが、みんなノイズチェックを意識しすぎて、本当の商業の映画でもノイズを探し始める、というのがあって…(笑)。あまり良い話ではないのですが(笑)、例えばガラスや鏡は、映画を見ていると絶対見ちゃうんですよ。本当にたまに、映画館で公開されているような有名な映画でも、ふっと切れた一瞬だけ、スタッフであろう方がガラスに映っている…ということも、たまーーにあります。よくない事例ではあるのですが、みんな見ちゃうっていう…(笑)。」

 

―――私達と視点が全然違う…! ストーリーは楽しめていますか?

 

あやねーる

「ストーリーを楽しみつつ…ですね(笑)!逆に言うと、あら探しをしつつもやっぱり(ノイズは)めったになくて、例えばハリウッドの映画などはすごくいっぱい鏡があるのに全然スタッフも映っていないしノイズが全然ないので、その偉大さもわかります。“この角度でここに鏡があったら絶対映りそうなのに、絶妙に映らないようにやっているこのカメラマンさん凄いよね”っていう話になったり…。」

 

―――カメラマンさんの話ですか…!

 

あやねーる

「カメラワークはすごく気にします。映画には監督とは別にカメラ監督というカメラを統括する役割の方もいるのですが、サークル内で映画の話をしているときに、“あの映画すごく良かったよ” “撮影監督、誰?” “○○さん。” “ああ~!あの人かあ~!” という会話なんかもマニアックになるとやっていますね。」

 

―――撮影監督…!恥ずかしながら全然気にしていなかったです…!

 

あやねーる

「そのつながりで、エンドロールをしっかり見ますね。撮影監督とか美術監督などに目が行きがちです。」

 

―――作る側になるとエンドロールを端から端まで見るようになるのですね…。

 

あやねーる

「結構あるよね(笑)。」

 

さくさん

「みんなで部室に集まって上映会をしていても、エンドロールを飛ばさないという暗黙の了解がありますね(笑)。」

 

お気に入りの映画は?おすすめポイントが独特!

 

―――音声が気になるようになってきたというさくさん、印象に残っている映画はありますか?

 

さくさん

「私は『怒り』という2016年の邦画がすごく印象に残っていますね。結構重いテーマを扱ったヒューマンドラマなのですが、坂本龍一さんが作っているBGMがすごく良い役割を果たしています。同じフレーズが何度も出てくるのですが、物語の展開に合わせて色んな音質でBGMを使っているんです。視覚的に見える画面の要素とBGMがすごくリンクしていて、感情をすごく揺さぶられるので強烈に印象に残っています。オススメです。」

 

―――“戦場のメリークリスマス”や“ラストエンペラー”など、数多くの映画音楽を手掛けておられる坂本龍一さん。私も尊敬する音楽家さんの一人です。『怒り』、見てみようと思います!!

 

―――カメラワークに注目してしまうというあやねーるさん、オススメの映画はありますか?

 

あやねーる

「これは雪だるまプロの会員にすごく人気のある作品なのですが、『バードマン』という作品がオススメですね。第87回アカデミー賞も取っている作品です。カメラはずっと主人公の動きを追っているのですが、2時間ほど、ワンカット風に撮っているんです。カットをかける…つまり画面の角度が切り替えることなのですが、それができるから映画は長いセリフを覚えなくて良いし、色々こだわって作れるんですね。でも、『バードマン』はずっと長回しを続けていて、どこでカメラを切り替えているかがわからないんです。鏡の前でぐるーっと一周回って、絶対普通なら(ノイズが)映るのに映っていないなど、カメラワークが圧倒的な映画です。」

 

―――作る側ならではの視点ですね…!カット割りや照明に注目して見てみたいと思います!

 

新入生、読者の方にメッセージ

 

―――最後に、新入生や読者の方へメッセージをお願いします!!

 

あやねーる

「これは私達が一番売りにしていることなのですが、映画は総合芸術なので、雪だるまプロでは、文系のサークルでやりたいなって思うことは大体何でもできます。なので、ぜひ雪だるまプロに入ってもらいたいですし、“居場所”という感じがすごく強いサークルなので、本当にみんなで楽しく仲良くやっています。私自身、ここでできた仲間は一生忘れないだろうなと思いますし、そう思ってくれているメンバーは多いと思っています。今会長として、すごく守りたい場所です。」

 

さくさん

「雪だるまプロには本当に色んな人がいて、色々な刺激をもらいながら映画を楽しんだり、居場所ができたり、本当に色んな人とのつながりもできる楽しい場です。新入生の皆さんにはぜひ新歓に来て、良ければ入っていただきたいですし、梅雨と11月の上映会にも色んな方に来ていただきたいなと思っています。それから、全国120の大学が合同制作し、8/1にYouTubeで公開予定の映画『突然失礼致します!』という作品の制作に雪だるまプロも参加しています! ぜひ、よろしくお願いします!」

 

―――あやねーるさん、さくさん、本日は本当にありがとうございました!!

 

2人「ありがとうございました!」

 

 

 

いかがでしたか?

私は生まれてこの方映画は見る専門なので、驚きがいっぱいの取材でした。総合芸術である映画制作に大学生活を捧げるお二人、すごくかっこよかったです…!

雪だるまプロさんのサークルの雰囲気の良さも伝わってくる取材でした!

 

 

記事の中でもいくつかご紹介しましたが、雪だるまプロさんのYoutubeチャンネルにはたくさんの作品がアップされています。どれもクオリティが高くて面白いので、ぜひ見てみて下さいね!!

 

雪だるまプロYoutubeチャンネル⇩

https://www.youtube.com/channel/UCtxr5s3twHOUdmnbzsacJtQ

 

また、新歓や上映会の情報などは雪だるまプロさんのTwitterやホームページをチェックしてみて下さい!

Twitter⇩

https://twitter.com/YukidarumaPro?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor

雪だるまプロホームページ⇩

http://yukidarumapro.jpn.org/index.html

 

 

最後にさくさんがおっしゃっていた、全国120大学の合同制作映画『突然失礼致します!』は、8/1に公開予定だそうです!まだ少し先ですが、全国120大学が制作に参加されるというこの映画、ぜひ見てみて下さいね!!

作品の公式ツイッターアカウントはこちら⇩

https://twitter.com/A_JAPARATION

 

なお、取材の中でお二人がご紹介してくださった映画ですが、『バードマン』はAmazon Prime、『怒り』はNetflixなどでご覧になれますので、気になった方はぜひ見てみてください!!

 

毎度毎度、最後まで読んでくださってありがとうございます!!

この企画、色々な方に思いもよらなかったお話をたくさん聞けるので本当に楽しいです!!

読んでくださっている皆さんにも驚きや新しい発見をお伝えできていればいいなぁ、と思いつつ…

 

謎サークル企画、まだまだ続きます!

次回は、京都大学オリエンテーリングクラブさんです!

お楽しみに!!

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