学生が読みたい本を図書館に〜オンライン選書って?〜 大阪府立大学図書館にインタビューしました!

ヒカル

こんにちは!11期のヒカルです!

原田マハさんの本が大好きです。

さあ、読書の秋!!

みなさん読書してますか?え、してない?

第55回学生実態調査によると、全国の国公立および私立大学の学部学生の、1日の読書時間「0」分がなんと48%…。

https://www.univcoop.or.jp/press/life/report.html

 

まあ読まない人は読まないですよね…。

デジタル化でいろんなコンテンツがあるし…?

そのデジタル化を上手く使い、学生が希望する本を取り入れようと奮闘する大学図書館の姿があることを、みなさんご存知ですか?

 

本日は

大阪府立大学さんのオンライン学生選書

をご紹介します!!

 

12期のイトーと共に、

オンライン選書企画に参加した学生さんと、

学生選書を企画されている大学職員の方にインタビューしました!

 

取材を受けて下さったのは、

大阪府立大学学術情報課 柴田さん

現代システム科学域1年生 丸山さん

現代システム科学域4年生 花岡さん

工学研究科修士課程2年生 坂野さん

の4名です!

 

それでは取材の模様をどうぞ!

 

学生が読みたい本を図書館に! ~オンライン学生選書って?~

 

―――まずは職員の柴田さんに伺います。そもそも学生選書って何なのでしょう。

 

柴田さん

図書館に配架する本を、学生の皆さんの視点で選んで頂く取り組みのことです。

 

―――なぜオンライン学生選書を始めたのでしょうか?

 

柴田さん

学生選書の企画自体は、2005年度に後援会の協力のもとスタートしました。当時は書店の店頭で選書をしていましたが、2016年度に書店での選書と併用してWebでのオンライン選書を実施し、2017年度からはオンライン選書1本に絞って実施しています。オンライン選書は、今年で5年目になります。

 

―――コロナ関係なくオンラインで実施していたのですね。なぜオンライン1本化になったのでしょうか?

 

柴田さん

オンラインの方が、書店で選ぶよりも学生さんが取り組みやすい印象を受けたからです。オンラインの場合は店頭での選書と違って集合する日程を合わせる必要が無く、学生さん自身の都合に合わせて参加していただくことができます。学生さんの負担が少なく、参加しやすいようです。

 

―――学生さんのことを考えながら決断されたのですね。

 

↑選書により購入された本が展示されている様子

 

―――オンライン選書はどのようなシステムで行われるのですか?

 

柴田さん

本学では紀伊國屋書店さんのデータベースを使用しており、その中から本を選んでもらいます。イメージとしてはネットショッピングのような感じです。キーワード検索を利用したり、準備された図書リストから本を選ぶことができます。全員が選んだ本の中から、重複して選書された本や非収集資料を除外して図書館で購入します。今年は33名の学生さんに参加していただきました。

 

―――書店に直接行かないので、タイトル決めになってしまわないのかな…と。本の中身を見て選べるのですか?

 

柴田さん

選書データベース内で、それぞれの本の詳細を見られるようになっています。著者の情報や本の内容紹介を、一つのデータベースの中で確認することができます。

 

―――オンラインならではの利点ですね。学生さんの意見も聞いてみましょう!

 

↑オンライン上で選書を行っている様子

 

学生の選書への想い

 

―――丸山さんは、なぜオンライン選書に応募しようと思ったのでしょうか?

 

丸山さん

私は1年生なので、初めての参加でした。高校生の時に、図書部という学校図書館の本を管理するクラブに入っていて、高校図書館での学生選書に参加したんです。それが楽しかったので、“大学でもあるんだ!”と思い、応募のお知らせを見てすぐに応募を決めました。

 

―――高校でも選書に参加されたのですね。その時もオンライン選書でしたか?

 

丸山さん

高校の時は、オンラインではなく実際に本屋さんに行く選書でした。オンラインの方が家で好きな時間にできるので、便利に感じました。

 

―――なるほど。花岡さんは、なぜ応募されたのですか?

 

花岡さん

私は今4年生で、去年1年間休学してイギリスのロンドンでボランティアをしていました。そこで感じたLGBTセクシャリティの歴史についての本を探すのですが、日本語での情報はとても少ないんです。個人で洋書を取り入れるのは金銭的にも難しいですが、学生選書は洋書も選ぶことができるので、参加を決めました。

 

―――留学の経験を活かしての参加なんですね。テーマもはっきりしていますね。

 

花岡さん

そうですね。府大には女性学研究センターもあり、大学として性の多様性を広めようという活動をしています。このような活動をもっと学生にも知ってほしいと思い、私の研究分野の本を取り入れることに決めました。

 

―――選書された本を手に取ることがきっかけで、その分野に興味を持つ人がいれば素敵ですね。

 

―――坂野さんはなぜ参加されたのですか?

 

坂野さん

私は以前、学部1年生の時に学生選書に参加したことがあります。その時は、ただ本が好きという理由で、そして実際に本屋さんに行って選書を行いました。その後忙しかったこともあり、選書からは遠のいていたんです。でも去年、修士1年の授業を受けていて、レポートや試験の前に “こういうのが読みたかった!”というドンピシャな本がなかなか大学図書館になくて…。何か方法は無いかと思っていた時に、そういえば1年生の時に学生選書に参加したな、と思い出したんです。後輩や同じ専門分野の方が、授業やレポートを書く時に参考になるような本を入れられたらと思い、参加を決めました。

 

―――1年生の時とは実施形態も選書への想いも、違う形で今年参加されたのですね。

 

坂野さん

1年生の時とは違って、オンラインで選書ということで、不安はありました。ですが、ネットに色んな情報が上がっていますし、逆に本屋さんに行ったときには気にしなかった本の評価作者さんの他の本なども見て選べたので、むしろ多角的な視点で見ることができたと思います。自分の好きな時間に選べるだけでなく、こういった別のメリットも見つけられて良かったです。

 

―――レビューなども見ながら…なるほど。本屋さんに足を運ぶのとは違うメリット、とても面白いですね!

 

↑選書により購入された本が展示されている様子

 

職員の方の観察力と判断力は素晴らしく、時代を先導しているような姿勢が見受けられました。さらに、選書に参加する学生の想い。自分の選ぶ本がみんなの役に立つようにという考え方と、オンライン化で新たなメリットを見つけていく対応力が光りました。

 

では、学生さんは一体どんな本を選んだのか!?

後編をお楽しみに…。

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