【オンライン選書】学生さんがオススメの1冊をご紹介! 〜海外文学LGBT宇宙建築〜大阪府立大学インタビュー(後編)

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みなさんこんにちは!イトーです!

本日は、大阪府立大学オンライン学生選書インタビュー後編の記事をお届けします。

 

前編では、オンライン学生選書の概要や、学生さんの選書への想いなどをお聞きしました。

学生が読みたい本を図書館に〜オンライン選書って?〜 大阪府立大学図書館にインタビューしました!

 

後編となる今回は、実際に選書された本紹介、そして皆さんの大学図書館への想いをお伺いしてきました!

図書館に配架する本を、学生自身が選ぶことができる学生選書。

参加された学生さんは、実際にどんな本を選ばれたのでしょうか?

 

それではお楽しみください~!!

 

選書した本をご紹介!分野を超えたオススメの1冊~ 

 

―――ここからは、皆さんが実際に選書された本の中からオススメの1冊をご紹介していただこうと思います!まずは丸山さん、オススメの本はありますか?

 

丸山さん

私は小説を多く選んだのですが、その中で『少年少女世界名作の森シリーズ』という世界文学の本をご紹介します。題名に「少年少女」と付いていますが、大学生にもピッタリなシリーズです。というのも、このシリーズでは本文だけでなく、作者の裏話や物語が書かれた時代背景など、豆知識がたくさん収録されているんです。海外文学好きの方はまた違った目線から物語を読めますし、脚注が多くて読みやすいので海外文学が苦手な方には入り口になってくれるかなと思い、この本を選びました。

 

―――豆知識付きの海外文学!読んでみたいです!!

 

↑ジーン・ウェブスター著 木村由利子訳(1990年)『少年少女 世界名作の森 (8) 足ながおじさん』集英社

 

 

―――続いて花岡さん、お願いします!

 

花岡さん

洋書を紹介してもあまり読んでもらえないと思うので…(笑)、『LGBTヒストリーブック』という本をご紹介します。世界の同世代の方々が権利を獲得してきた様子が写真付きで分かりやすく書かれています。世界史や現代社会を習ってきた人でも、LGBTの歴史について知っているか、というと多分ノーだと思います。最近はネットフリックスなどで放映されているものもありますが、本という媒体で読めるのは珍しいなと思ったのでセレクトしました。

 

―――読む側の視点に立って選ばれているのですね。

 

花岡さん

そうですね。この本では、ストーンウォールの反乱という、50年前にアメリカで起きた事件を取り上げています。他にも同世代のLGBTの人たちが迫害に立ち向かった出来事を取り上げていますが、日本語で読める文献は少ないんじゃないかな。府大にはジェンダーや性科学について研究されている教授もいらっしゃるので、一般教養などでこの分野に触れる生徒もいると思います。ぜひ読んでほしいです。

 

―――LGBTというと取っ付きにくく考える人もいるかもしれませんが、この本はイラストも可愛くて読みやすそうです。私も読んでみたいと思います。

 

↑ジェローム・ポーレン著 北丸雄二訳(2019年)『LGBTヒストリーブック 絶対に諦めなかった人々の100年の闘い』サウザンブックス社

 

 

―――続いて坂野さん、思い入れのある1冊はありますか?

 

坂野さん

私からは『宇宙建築火星居住施設』という本をご紹介します。私は航空宇宙分野を専攻していて、去年授業で、“火星で暮らすためにはどのような施設が必要か”、“船にはどのような人種の人をどのような割合で乗せるべきなのか”、というような内容についての論文を読みました。それに関して自分の中で色々深めようと図書館に行ったのですが、参考になる本があまり無くて…。宇宙に興味のある人たちや、同じような専攻の人たちの手助けになるようにこの本を選びました。宇宙建築に関する賞の入賞作品や審査員の感想も載っているので、自分の中で考えを深めるヒントにしてもらえたら良いなと思います。

 

―――火星居住…!つい手に取ってしまう方も多いのではないでしょうか…!

 

↑十亀昭人編著 TNL著 土谷純一企画・構成(2019年)『宇宙建築(2)Uzumarch,火星居住施設』東海大学出版部

 

 

―――全体的に、後輩や他の人の参考になるように選ばれている印象ですね。

 

柴田さん

はい。学生選書会議で選んでいただいた本について聞いていると、自分が読みたい本を選んだというよりは、自分が読書した経験を持って、他の学生さんに読んでもらいたい、後輩の勉学に役立てたいという想いで選んでくださっている方がすごく多いです。大変ありがたいなと思っています。

 

―――学生選書で選ばれた本は、貸出数も多いのですか?

 

柴田さん

そうですね、貸出数は多いです。学生さんの目線で選んでいただいている本なので、勉強の本だけではなくて小説などの文学作品もたくさん入っていいます。そういう点からも利用の多いコーナーとなっています。

 

―――コロナ禍の状況で、オンライン選書を始める他の大学さんもあるかもしれませんね。

 

柴田さん

このような状況なので、色々な大学がオンラインでの選書に取り組むようになると、ツールや手段がもっと発達していくのかな、と思っています。

 

こうなってほしい!!~大学図書館への想い~

 

―――最後に、みなさん!大学図書館にどんな存在になってほしいですか?

 

丸山さん

私は1回生ながら、自習されている方がとても多い印象を持ちました。このままの、自習しやすくて気軽に入れる図書館の雰囲気が続いていけばいいなと思います!

 

花岡さん

1回生の時のことを思い浮かべると、一般教養の授業や少しだけの専門の授業で課題やレポートが出たときに、まずは図書館に行って文献を探して…というステップを多くの人が通ると思います。その時に、アクセスがしやすい、調べやすい、気づきになるような場所であってほしいです。そのために色々な本を取りそろえたり、居心地の良い環境を整えたりすることは期待しています。選書に関しては、個人的にはオンラインの方がやりやすかったなと思っているので、逆にオンラインであることで気軽に選書に参加してもらえたら良いなと思います!

 

坂野さん

私も主にテスト期間に図書館に行くのですが、テスト期間に行くとぎゅうぎゅうで座れないことが多いです。でも、それ以外の時に行くと、そうでもないことが多くて。もっと学生が集まって自主的に色々調べたりする場になれば良いなと思います。あとは、私は図書館の地下の書庫がお気に入りなんです。古い本なども見れて面白いのですが、地下は本当に人がいなくて…(笑)。そういった、まだあまり知られていない図書館の魅力を学生それぞれが発見し、お気に入りの場所などを見つけてくれたら嬉しいなと思います!

 

―――最後に柴田さん、職員さんとしての目線から、メッセージをお願いします!

 

柴田さん

学生選書という素晴らしい企画があるので、学生さんの要望に応じた本を配架して利用していただけるようにというのはもちろんですが、今回の新型コロナウイルス感染拡大防止対策による臨時休館のように図書館に入館することができない状況であっても図書館サービスを利用していただけるように、サービスの拡大・充実に努めていきたいと考えています!

 

―――皆さん、本日は本当にありがとうございました!

 

 

 

いかがでしたか?

皆さんの想いを聞いて、選書された本をすごく読みたくなったという方も多いのではないでしょうか。

 

今年度、学生選書で選ばれた本は1月頃に図書館に並ぶそうです。

大阪府立大学に通っている方はぜひ探してみてくださいね!!

 

これからも様々な大学さん、学生さんの取り組みにフォーカスしていきますので、お楽しみに!!

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