テート美術館―YBA & BEYOND世界を変えた90s英国アート展 に行ってきた!

まお

こんにちは!15期のまおです!

 

突然ですが、みなさんは最近美術館に行きましたか?

 

美術には印象派キュビズムポップアートなど、たくさんのジャンルがありますよね。

「美術はちょっと難しそう…。」と思う方もいるかもしれませんが、作品が生まれた背景や込められた思いを知ることで、意外と身近に感じられるかもしれません!

 

今回私は、現在京都市京セラ美術館で行われている『テート美術館―YBA & BEYOND世界を変えた90s英国アート』に15期あのん・もか、16期ひかり・あかり・咲花・彩花、17期つぶらと一緒に行ってきました!

 

今から皆さんにYBA & BEYOND展の魅力をお届けします!

 

YBA & BEYOND展とは?

(15期 あのん)

どんな展覧会?

1980年代後半から2000年代初頭にかけて制作された英国美術に焦点を当てた展覧会です。

50名を超える作家による約90作品を通じて、90年代の英国で生まれた革新的な美術の魅力に触れることができます。

 

5月上旬まで東京・国立新美術館でも開催されていました!

 

YBAとは?

YBA」とは、Young British Artists(ヤング・ブリティッシュ・アーティスト)の略称。

1990年代のイギリスで注目を集めた若手アーティストたちを指す言葉です。

 

その中心となったのが、ダミアン・ハーストらの作家たち。

1988年、ハーストがロンドンの倉庫街で開催した展覧会「フリーズ」展をきっかけに、若い作家たちは既存の美術の枠組みにとらわれない表現を積極的に発表していきました。

 

「これもアートなの?」と思わず驚いてしまうような作品や、挑発的で、自由な素材選びがYBAの作品の特徴です!

 

本展のみどころ 3選

①英国美術の世界的中心地・テート発の「UK90’s」展

テート美術館―YBA & BEYOND世界を変えた90s英国アート』では、YBAだけでなく、同時代に活躍したさまざまなアーティストの作品も紹介されています。

50名を超える作家による約90作品を通じて、90年代の英国美術の革新的な創作の軌跡を検証します。

 

音楽と共に楽しむYBA展

本展では、90年代UKカルチャーを彩った楽曲を集めた公式プレイリスト「<YBA&BEYOND>British Sound in 90s」が公開中!

https://ybabeyond.lnk.to/playlist

さらに、Vaundyが書き下ろしたテーマソング「シンギュラリティ」にも注目です。

展覧会の雰囲気をより深く味わえます。

 

音楽×サブカル×ファッションの熱狂と呼応するアート

絵画や彫刻だけではなく、写真、映像、インスタレーションなど、表現方法もさまざま。

さらに、90年代のイギリスで盛り上がった 音楽・ファッション・サブカルチャーとアートのつながりにも注目です。

 

YBA」という言葉だけでは語りきれない、1990年代英国のカルチャー全体を感じられる展覧会になっています。

 

6つの章から見る90年代英国アート

会場は、6つのテーマを軸に構成されています。

 

序章|フランシス・ベーコンからブリットポップへ

まずは、YBAが登場するまでの英国美術と社会の背景からスタート。

フランシス・ベーコンの作品から、90年代を象徴する音楽文化「ブリットポップ」へとつながる、英国アートの流れをたどります。

 

第1章|ブロークン・イングリッシュ:ニュー・ジェネレーションの登場

いよいよYBA登場する章です。

社会格差や失業など、当時の英国社会に漂っていた不安を背景に、若いアーティストたちは大衆文化やメディアを取り込みながら、「英国らしさ」を問い直していきました。

 

第2章|おおぐま座:都市のイメージをつなぐ

都市の変化に目を向ける章。

未完成の建築物やジェントリフィケーションによって変化していく街の姿が、若いアーティストたちの創作にも影響を与えました。

 

第3章|あの瞬間を共有する:音楽、サブカルチャー、ファッション

音楽、ファッション、雑誌や広告など、90年代の若者文化とアートの関係に注目します。

さまざまなカルチャーが交差することで生まれた、当時の英国アートのエネルギーを感じられる章です。

 

第4章|現代医学

医学の発展や薬、身体のコントロール、そしてHIV・エイズなど、当時の社会が抱えていた「身体」をめぐる問題を扱います。

医療技術への期待だけでなく、恐怖や怒り、抵抗といった感情にも目を向ける章です。

 

第5章|家という個人的空間

「家」という身近な場所を、家族関係やジェンダー、アイデンティティなどの社会的な問題と結びつけて考えます。

安心できるはずの家庭に潜む人間関係のひずみや抑圧を、アーティストたちは作品を通して問いかけます。

 

第6章|なんでもないものから何かが生まれる:身近にあるもの

最後のテーマは、私たちの日常にある「なんでもないもの」。

身近なものや儚いものを作品の素材として取り入れることで、普段見過ごしているものに新しい価値や意味を見つけ出します。

 

YBA」という言葉を入口に、アートだけではなく、当時のイギリス社会そのものを感じながら鑑賞してみるのがおすすめです!

 

作品紹介

ここからはワナビーズおすすめの作品を紹介します!

 

ジリアン・ウェアリング《ダンシング・イン・ペッカム》1994年
© Gillian Wearing, courtesy Maureen Paley, London; Regen Projects, Los Angeles and Tanya Bonakdar, New York

ロンドン南部ペッカムのショッピングセンターで、ジリアン・ウェアリングが約25分間踊り続ける映像作品です。

音楽はなく、周囲のざわめきと足音だけが聞こえる中、頭の中の音楽に合わせて自由に踊っている作者本人と、取り巻く通行人のリアクションを定点観察したこの作品は、周囲のリアルな困惑も含めた映像です。

 

最初に作品を見た時、ジリアン・ウェアリングが踊るダンスは生き生きと自由で、爽快な気持ちになりました。

次に周りも見てみると、ちらっと見る人、気にしている様子を見せる人、無視する人など、反応がそれぞれ違うことに興味を持ちました。

その後も映像の中の人々何人かと自身を照らし合わせてみたり、無音の中踊るのは恥ずかしくないのかなーと考えてみたり。

たくさんの見方を考えました。

 

美術館では、答えのないたくさんのものの見方、解釈について深く考えることができる空間だと思います。

普段の生活でもたくさんの見方で、いろんな解釈で、ありふれた日常を楽しく送りたいと思いました。

(15期 もか)

 

ジム・ランビー《スカは死んでいない》2001年 テート美術館蔵

今回、YBA & BEYOND展を訪れて特に印象的だったのは、現代アートのメッセージ性の強さです。

私は普段、ルネサンス時代の西洋美術を見ることが多く、神話や歴史的背景を知らないと作品を理解するのが難しいと感じることがあります。

しかし、この展示会では現代を生きる我々も共感し、考えることのできる作品が多く展示されていました。

芸術についてあまり深い知識を持っていない人にとっても、芸術の世界に入り込むための入り口になる展示会だったと思います。

 

特に私が印象に残っている作品はジム・ランビーの《スカは死んでいない》です。

この作品は、紫色のラメが施されたレコードプレーヤーと、その下に吊り下げられた手袋や安全ピン、ボタン、ビーズなどから構成されています。

 

作者のジム・ランビーは芸術家だけでなくDJとしても活動しており、レコードを置く前の、何もないのに回り続けるターンテーブルを見たことからこの作品を思いついたそうです。

キラキラと輝きながら回っているレコードプレーヤーは、これから流れる音楽を、その下の手袋や指先から流れ出るような安全ピンやビーズは、音楽をどう聴かせるか考えるDJのアイデアを表しているように感じました。

 

身近なものを作品に取り入れ、そこに意味を持たせるというYBAの特徴が、この作品によく表れていると思います。

(16期 ひかり)

 

シール・フロイヤー《モノクロームのレシート(白) 》1999年 テート美術館蔵

「ただのレシートじゃないか??」

初めてこの作品を見た方はそう思われるかもしれません。

しかし、このレシートをよく見てみると、羅列されている商品にはある共通点があることに気づかれるかもしれません。

実はこれらの作品には「」という共通点があるのです。

名前に白がついている商品や、商品自体が白色のものだけを購入したレシートなのです。

 

この作品は展示される場所ごとに、近隣の店舗で同じことが繰り返され、その都度新しいレシートが作られています。

この作品の制作者であるシール・フロイヤーは、「白」にまつわるものを購入するという行為と記録が重要であるとしており、今回京セラ美術館で開催される際も、フロイヤーが残した指示書をもとに、東山のコンビニエンスストアで同様の行為を行い、上のレシートが発行されました。

 

私はこの作品を見た際、レシートが作品として展示されていることにとても驚きました。

普段は買い物のときにもらうただの紙切れで、これほど長い時間一枚のレシートを見たことがなかったなとふと思いました。

ただのレシートであるにも関わらず、気がつけばじっと見つめている自分がいて、一つの工夫で全く異なるように見える現代アートの面白さを実感しました。

そして日常もきっと同じなんだろうと思いました。

いつも同じ繰り返しだと思っていた日々も、少しの工夫でこれまでとは全く異なるように見える。そんなことをこの作品が教えてくれた気がしました。

(16期 あかり)

 

リチャード・ハミルトン《一体何が今日の家庭をこれほどに変えているのか?》1992年 テート美術館蔵

YBA & BEYOND展を訪れ、「爆発的な感情を、形作ったモノが現代アートなんだ」と気づき、アート作品のみえ方が広がりました。

これまでは、作品を見て「色合いが美しい、切り取る風景が綺麗だ」と感じるまでだった。

しかし、今回の英国、現代アート作品を見て、私たちの日常、それは社会化されている日常であり、そこに違和感や怒りを持ったアーティストが、作品を通して、社会へと訴える。

だから、現代アートは常識を覆すと言われていると、再認識することができました。

特に、心に残った作品はリチャード・ハミルトンの《一体何が今日の家庭をこれほどに変えているのか?》です。

 

作品が生み出された時代の政治や戦争、消費スタイルに対する作者の批判的な考えが、個人的空間である「家」に散りばめられているところが、この作品の面白いところだと感じました。

 

1956年にリチャード・ハミルトンが生み出した《一体何が今日の家庭をこれほどに変え、魅力あるものにしているのか?》を、36年後、1992年にリメイクしたのが本作品。

 

窓の外には1991年の湾岸戦争を思わせる戦車、部屋の中には女性首相や女性ボディービルダー、AIDSのポスターが貼られている。

当時のイギリスの家庭を変容させる様々な社会が、「家」の中で表現されている。

 

時事的なモチーフが描かれているこの作品を、現代の日本で落とし込んでみるとどんなものを選ぶことができるだろうと、アートを通して社会を考えてみることの楽しさを受け取ることができる作品でした!

(16期 咲花)

 

ディノス・チャップマン、ジェイク・チャップマン《戦争の惨禍》1993年 テート美術館蔵

YBA & BEYOND展では、普段あまり見ることのないような独特な表現の作品が多く、感性がすごくて自分には理解できない作品もありました。

しかし、作品を見ながら「これは何を表現しているのだろう」と考えることで、作品にはさまざまな捉え方があることを知ることができました。

自分とは違った感性に触れることができ、印象に残る展覧会でした。

 

特に印象に残ったのが、ディノス・チャップマンジェイク・チャップマンの《戦争の惨禍》です。

ゴヤの《戦争の惨禍》をもとにした作品で、ミニチュアのような小さな空間の中に、戦争によるさまざまな残酷な場面が細かく表現されていました。

 

最初に見たときは、おもちゃのような見た目から少し可愛らしい印象を受けました。

しかし、細部を見ていくと、人が殺されたり傷つけられたりする場面があり、見た目との違いに驚きました。

また、一つ一つの場面を自分で探しながら見ることで、作品の中にたくさんの出来事が起こっていることに気づきました。

 

特に、作品の中にたくさんの人物や場面が細かく配置されているため、どこから見ていくかによって目に入るものが変わるところが印象に残りました。

最初は全体を一つの作品として見ていましたが、細かい部分に目を向けることで、次々と新しい場面を発見することができました。一つの作品をじっくり観察することで、自分が最初に感じた印象とは違ったものが見えてくることに気づきました。

 

今回の展覧会を通して、これまであまり着目してこなかったことや、普段なら深く考えなかったことについて、初めて考えるきっかけになりました。

身近な内容を題材にした作品も多く、自分の生活や周りの出来事についても考えることができました。

作品を通して、自分の中になかった考え方や視点に触れることができ、新しい発見のある展覧会でした。

(16期 彩花)

 

グッズ紹介

(17期 つぶら)

展示を見終えたあとは、グッズショップへ。

会場には作品をモチーフにしたものから京都ならではのものまで、YBA & BEYOND展の世界観をさらに楽しめるグッズがずらりと並んでいます。

 

なかでも思わず目を引くのが、ヘレン・チャドウィックの作品《エロティシズム》とPAPABUBBLEがコラボした「脳みそマシュマロ」。

作品に登場する脳が、インパクト抜群のマシュマロになっています。

展示で作品を見た後だからこそ、そのユニークな発想をより楽しめるグッズです。

 

京都らしさを感じられるのが、ジュリアン・オピーの《ゲイリー、ポップスター》と聖護院八ッ橋総本店がコラボした「聖ニッキ抹茶」。

アートと京都の定番土産という、意外な組み合わせにも注目です。

 

ほかにも、京都限定コーネリア・パーカーのポストカードをはじめ、ポスターやステッカー、スケッチブックなど、作品を身近に感じられるアイテムが充実しています。

LUPICIAの紅茶やチョコレートクランチなどのお菓子、Tシャツやエコバッグといった普段使いできるグッズもそろっています。

 

さらに、オリジナルマグカップはグッズショップで購入できるだけでなく、京都市京セラ美術館内のカフェ「ENFUSE」でも実際に使用されています。

カフェでは、英国で親しまれてきたスコーンとバタースカッチを取り入れた期間限定のコラボメニューを、このマグカップとともに楽しむことができます。

 

展示を楽しんだあとは、お気に入りの作品や展示会の思い出を持ち帰るような気持ちで、自分だけのお気に入りのグッズを探してみてください。

 


 

いかがでしたか?

 

私は英国美術や現代アートの展覧会に行くのは初めてだったのですが、映像作品や立体作品など、一点一点異なる表現方法で制作された作品を楽しむことができました。

気づけば作品の世界に引き込まれ、時間を忘れて見入っていました。

 

また、作品には当時の社会情勢や作家自身の葛藤などが表現されており、アートには時代や人々の思いを伝える力があることを改めて実感しました。

 

今回のYBA & BEYOND展をきっかけに、これからも様々なテーマの展覧会に足を運んでみたいと思います!

皆さんもぜひ、会期が終了する前に訪れてみてください!!

 

 

また、YBA & BEYOND展では8月28日(金)までの間、「夏休み・学生アート応援キャンペーン」が開催中です!

キャンペーン期間中の平日16時以降に来場すると、齋藤飛鳥さんによる音声ガイド無料で利用できます。

音声ガイドでは作品の見どころや制作の背景、作家についての解説を聞くことができます。

 

初めて美術館を訪れる方でも作品への理解が深まり、より充実した鑑賞時間を過ごせるので、学生の方はぜひ活用してみてください!

「夏休み・学生アート応援キャンペーン」について

 

 

 

開催概要

・会期

2026年6月3日(水)~2026年9月6日(日)

 

・開館時間

10:00~18:00

※入場は閉館の30分前まで。

 

・休館日

月曜日

 

・会場

京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ

〒606-8344 京都府京都市左京区岡崎勝寺町124

 

ホームページ

https://www.ybabeyond.jp/

X

https://x.com/ybabeyond

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