フジファブリック日記
2020年10月11日
OSAKA GENKi PARKのRIGHT STAGE。
待ちわびていたフジファブリックの出番、心に残る場面がいくつもありました。
約1年ぶりに聴く『虹』は台風で悪天候が続いた大阪の夜空に大きく響き、「週末雨上がって」を本当に週末の雨上がりに聴くというなんとも奇跡的なシチュエーションになりました。大好きな曲の特別な瞬間に立ち会えたことが幸せで、噛み締めるように目を閉じて聴いたのを覚えています。
そしてこのライブで1番印象に残っている場面が、『若者のすべて』の演奏直後です。
アウトロが終わり拍手の湧く中、前後左右あらゆる所から「今年も聴けたね」「これでやっと夏を終えられるね」という声が聞こえてきました。気が付けば10月、特に夏らしいこともせず夏が終わったのかどうかもわからなかったけれど、『若者のすべて』とともに2020年の夏の終わりを見届けようと、季節の区切りにしようと訪れた人がこんなにも沢山いたのだと感じました。
そんな多くの人に愛される『若者のすべて』は、私がフジファブリックを好きになるきっかけでもありました。
2015年、真夏の昼下がり
高校2年生だった私は、ラジオから流れてきたどこかノスタルジックなメロディに一目惚れならぬ一耳惚れしました。
部活に勉強に…と張り詰めていた気持ちがほろほろ解けて癒されていく感覚でした。
しかしタイトルもアーティスト名もすぐに忘れてしまい、「フジファブリックの若者のすべて」だと知るまでかなりの時間がかかってしまいました(泣)ラジオのオンエア曲は簡単に調べられるしShazamなどの検索アプリもあったやろとツッコみたくなりますが…
今思えば、もう一度聴きたいけど聴けないというもどかしさがこの曲と再会した時の喜びを何倍にも大きくしたのかなと思っています。
2019年10月20日
15周年ライブ「IN MY TOWN@大阪城ホール」の発表を目の前で見届けてから当日までの約1年4ヶ月の間、多くの奇跡を目の当たりにしました。
FM802とフジファブリックの”絆”ともいえる中之島公園で行われた「Road to 大阪城ホール」
山内さんが地元・大阪を想って歌う『手紙』は忙しいオフィス街に響き渡り、そのアコースティックの温かな音色にうっとりとしました。大阪は私にとっての故郷でもあります。フジファブリックが大切に『手紙』を歌うように私も大切に大切にしたい曲だな、と思っています。
城ホールでのライブは言うまでもなく最高で、瞬間最高多幸率なるものがあれば確実に世界一位でした。
あれもこれも語りたいのに、私も知るFM802の某番組プロデューサーIさんとの事をMCで話していたのが衝撃的すぎて、このライブを思い出そうとしても真っ先にこのエピソードが記憶から出てきてしまいます…(笑)
そして現在、2021年3月
もうすぐ大学も卒業…というこのタイミングでアルバム『I Love You』が発売されました。多分、学生のうちに新曲を迎え入れられるのも最後だな…そう思うと、これまでフジファブリックの音楽と共に過ごしてきた日々がより愛おしく感じます。
お祝いのプレゼントをゆっくり開封する気持ちで、1曲1曲をワクワクしながら聴きました。
他のアーティストとのコラボ曲では、相手の魅力を引き立てながらもフジファブリックらしさも感じられました…この塩梅がすごい…。
いつも新しいことに挑戦するのに、フジファブリックらしいフレーズや遊び心はずっと変わらない、そんな”新たな挑戦”と”変わらない魅力”がずっとあるから、私は好きでい続けているのだと思います。
大学4年間ワナビーズとして過ごし、私自身も様々な場面で未知なる音楽に触れてきました。音楽アプリにダウンロードした数はCDでは到底集められないほど増えて、ライブラリには沢山のアーティスト名がずらりと並んでいます。それでも私はこれからも、その中からフジファブリックを選んで、思い出の節々を彼らの音楽と一緒に残していきたいです。