DJ深町絵里さん主催イベント 「i am talk」レポート ~西村宏堂さんから学ぶ “セルフラブ”~

はづ

こんにちは!14期の はづ です。

 

今回の記事では、11/4(月・祝)に関西学院会館でFM802DJ 深町絵里さんが主催されたトーク・セッション「i am talk」に参加させていただいた様子をレポートします。

 

 

 

イベントについて


このイベントは深町さんが立ち上げられた「grapefruit project」の企画のひとつです。
まずは少しこのプロジェクトと、トーク・セッションについてご紹介します。

 

「grapefruit project」とは…


「女の子も男の子も誰もが自分にYESと言える世界」を作る。それがわたしのやりたいことです。目指すのは、みんなが自分を肯定できる社会。

平たく言うと「女の子を応援するプロジェクト」と表現した方がわかりやすいのかもしれません。具体的には、ジェンダー問題のこと、女性の身体のこと、妊娠出産や子育て、女性のキャリア形成、メンタルヘルスのこと、例えばそんなことについてラフに楽しく、でも熱量を持ってお話する。そんな場を作りたいと思います。

(トークイベントを軸に、色んな形での発信を考えています。私自身、音楽からは離れられない人間なので、いずれ音楽とも繋げて素敵なことを企画していきたいと思っています)

-深町さんのnoteより一部抜粋-

https://note.com/eri1121/n/n7739bf0a47e8 

 

 

「i am TALK」とは…

自分を生きる素敵なゲストに「i am」(私は~である)という“私を主語にしたお話”を聞かせていただき、トークを通してオーディエンスにはその人それぞれの「i am」を生きるヒントを見つけてもらう、参加者みんなが主語のトークイベントです。

記念すべき初回のゲストは、メイクアップアーティスト・僧侶として世界で活躍する西村宏堂さん。オリジナルな自分で正々堂々と生きる西村さんに、LGBTQ+当事者としての視点も交えながら、自分を受け入れ好きになる方法、自分が好きな自分で生きていくためのヒントをお伺いします。

-Peatix(イベントサイト)より一部抜粋-

https://peatix.com/event/4133275 

 

 

 

OP

記念すべき初回のゲストはアーティスト・僧侶でLGBT活動家の西村宏堂さんでした。

西村さんは、1人でトークイベントに登壇される機会は多い一方で今回のようなセッション形式のものは珍しい、とのことでした。

 

〈西村宏堂さんプロフィール〉

1989 年東京都生まれ。ニューヨークのパーソンズ美術大学(Parsons School of Design)に留学。卒業後ニューヨークでメイクアップアーティストのアシスタントとして経験を積み、独立。日本語、英語、スペイン語を操り、ミス・ユニバース世界大会やニューヨークファッションウィーク、ハリウッドの著名人などにメイクを行うなど、世界的に高い評価を得る。

2015 年に浄土宗の僧侶となる。その後、メイクの指導法を習得するため、ロサンゼルスのヘアメイク専門学校メイクアップ・デザイナリー(Makeup Designory)で学び、卒業。メイクアップアーティストとして日本やアメリカなど、様々な国で活動する。

メイクアップアーティストであり、僧侶であり、LGBTQ の一員でもある独自の視点で「性別も人種も関係なく皆平等」というメッセージを発信。

 

ニューヨーク国連本部 UNFPA(国連人口基金)、イェール大学、スタンフォード大学、増上寺などで講演。NHK、米 CNN、英 BBC をはじめとする国内外のメディアに取り上げられ、Netflix 番組「Queer Eye」にも出演。

2020年に日本語の著書『正々堂々 私が好きな私で生きていいんだ』を出版。2021 年に TIME 誌「Next Generation Leaders(次世代リーダー)」に選出された。2022 年のNHK紅白歌合戦ではゲスト審査員に選ばれた。英語の”This Monk Wears Heels ”はドイツ語、フランス語、エストニア語、スペイン語、イタリア語、ヘブライ語、モンゴル語に翻訳された。

-西村宏堂さんオフィシャルサイトより抜粋-

https://www.kodonishimura.com/jp-profile/ 

 

 

 

セルフラブ

今回のトーク・セッションでは「セルフラブ」というキーワードを真ん中に置いて、

①西村さんのライフヒストリー

②心のケア

③体のケア

についてそれぞれお話してくださいました。ここからは、各パートのお話をレポートしていきます!

 

 

①西村さんのライフヒストリー

まず初めに、西村さんのこれまでのライフイベントやその時々で印象的だったエピソードをお話しして下さいました。プロフィールにもあるように、アメリカへ留学した経験のある西村さんですが、学校の勉強はあまり得意ではなく、 “こんなのやっても将来必要ない…”と感じるものがあっても、その気持ちが周りに理解されなかったそうです。また日本では「みんな一生懸命やっているのだから、あなたも目標がないといけないよ」という圧力から孤立してしまい、自分自身に価値を感じられなくなったこともあった、と語られています。

そんな西村さんですが、自分自身がメイクを「好き」という気持ちは、頑張らなくても分かったし、「決めるものではなく湧き出てくるもの」であることに気づき、そこから「好き」を追求するようになったそうです。

また、アシスタント時代にボスから心無い言葉をかけられたときなどは、「今はつらいけど、きっとこの先自分の仲間を応援することにつながることなんだ」「いつかうまくいく、見返してやりたい!」という怒りのような気持ちも、原動力となる、と語っておられました。

 

 

②心のケア

昨年コロンビアでパートナーの男性とご結婚された西村さん。

パートナーに出会う前は”何のためにパートナーが欲しいのか?結婚することが目的?”

と悩み、ジムに通ってもメイクをしても、うまくいかなかった時期があったそうです。

そこで、「パートナーは要らない、一人でいい!」

「人の心の美しいところを見られる人と一緒にいて、思いやりや親切にすることを大切に生きよう」と考えを変えたとき、現在のパートナーの方に出会われたそうです。

 

「人に見せるため」ではなく「自分の好きなことを追求し、自分が大切にしたいと思ったことを持った」ということが結果的に同じ思いを持つ方との出会いにつながったのかも知れませんよね。

西村さんが今まで出会った、インドで貴族の称号を与えられていてとても裕福な人でも「孤独なんだ…」と語っていた、というエピソードから、「必ずしもお金や地位、美といったものがある=幸せとは限らない」ということもおっしゃっていました。

 

 

-自分の「好き」の見つけ方-

西村さんをこれまで支えてきたキーワードでもある「『好き』の追求」ですが、

私たち一人一人も、自分自身が何を「好き」なのか考えるためのヒントを教えてくださったのでご紹介します。それは…

“小さい頃の「好き」を思い出すこと!”

だそうです。

これは、周りの人たちから「“ふつう”はこういうのが良いよね」などという外からの基準を押し付けられる前の時期だから、だそうです。

 

また深町さんがラジオDJということもあり、音楽の話題に。

「音楽を聴くときって、自分が今感じていることや思っていることを歌ってくれている曲を聴くよね」と西村さん。

「そうですね、音楽って、自分の内面を映し出すキーワードなのかも知れないですよね」と深町さん。私は

なるほど、と思いました。

ヘッドホンをして自分の好きな音楽を聴いているとき、周りからその音楽について何か嫌なことを言われたり口出しされたりはしませんよね。単なる趣味としてだけではなく、ラジオ・音楽を聴くことが自分の生きていく支えになっているということを再認識できました。

 

皆さんも是非、自分の「好き」を追求してください!!

 

 

③体のケア

早いもので、トークセッションも終盤に…

ここからは西村さんによる体のケア・美容に関するレクチャーのお時間です!!!

「皆さん、メモのご準備を!」と深町さん(笑)。

 

アトピーに効果のある乳酸菌、シミ対策にビタミンC, D, E…と、他にもどんどん西村さんおすすめのサプリメントの名前などが出てきました。また栄養コンサルタントの方の著書をご紹介くださるなど、とにかく健康に関する知識を次から次へと伝授して下さいました。

これらの知識をまとめ、自分に必要な情報を精査することが重要だということです。

 

 

-メイクについて-

いよいよ西村さんの専門である、メイクについてです。

デパートなどにある化粧品の販売員さんは、あくまでも「売ること」が目的で、メイクを教える代わりに買ってもらおうとしているのだ、と西村さんは言います。

確かに、デパートの化粧品売り場で自分にあったメイクをしてもらえることはとても勉強になるし、プロにメイクをしてもらえるのは貴重な経験ですよね。でも、あくまでそのお店側の目的は「商品を買ってもらうこと」なのです。おすすめされた商品が、自分の肌にピッタリかどうかは、自分で判断しなければなりません。

そこで西村さんが化粧品を購入する際のポイント解説や、メイクのコツなども教えてくださいました!

ここでは全部をご紹介することはできないので、私が印象に残ったものをご紹介しますね。

 

それは…

◎眉・リップ・チークが線対称に見えること。

鏡越しに顔の写真を撮り、それを反転させることで普段自分が見ない自分の顔をみて、メイクの左右差を確認すると良いそうです!!

みなさんも実践してみてくださいね。

そして何より、一番大切なのはメイクが自分に「似合っている」ことだそうです。

私も自分に似合うスタイルを研究してみようと思いました。

 

 

~Q&Aのコーナー~

トーク・セッション終了後、観覧の方からの質問コーナーもありました。その中で、子育て中だという女性の「ご両親の声掛けや関わりなどで良かったことはありますか」という質問に対する答えが印象に残ったのでご紹介します。

 

ーお寺の家に男の子が生まれると、跡を継ぐのがあたりまえで、メイクやいわゆる「女の子らしい」ものが好きだった西村さんは不安を感じていました。

しかし西村さんのお父さんは、お寺を継いでほしいというような気持ちも一切見せず、「宏堂は自分が好きなことをやりなさい。その方がうまくいくよ。西村の家はお寺じゃなくてもいい」と声をかけてくれたそうです。

またお母さんも「自分が本当にやりたいことをやってね」と言ってくれたそうです。

「男の子は後継ぎであたりまえ」「男で生まれたのに女の子らしくしてほしくない」という価値観を押し付けられるのではなく、他の人がどう思おうが、自分を貫き「人を心で見る」「他人にブレさせられない」生き方を教えてくださったのはご両親だったということです。

LGBTQ+や性の多様性に対する考え方は、年代によってはなかなか理解されなかったり、家族が当事者となると受け入れられなかったりするという話をよく聞くのですが、西村さんのご両親が西村さんの好きなものやことを尊重した結果、今のようにメイクアップアーティストと僧侶、両方の顔を持つ西村さんが存在しているのだろうな、と感じました。

 

 

~トーク・セッションを終えて~

私は今回のトークセッションに参加して、もっと自分の気持ちや好きなものと向きあってみようと思いました。西村さんのお話を聴いていると、ご自身の好きなものや苦手なことなどをよく理解していらっしゃって、うまくいかないことがあっても「いつかうまくいく時が来るんだ」というふうに前向きに捉えられる方なのだなという印象を受けました。でも最初からそのような考え方ができていたわけではなく、様々なつらい経験や挫折を味わったことのある西村さんだからこそ、そのように受け止められるのかも知れません。

 

 

深町さんのこのイベントは、このトークセッションが記念すべき第1回となりました。

今後はどんな「自分にYESといえるヒントになる」イベントが待っているのでしょうか?楽しみです!!

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